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これからの時代に求められる「恩送り」という在り方

 

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「恩送り」というあり方

 
 
青山健一です、 
 
 
今日は 
 
「 これからの時代に必要となるであろう価値観 」 
 
というお話をしたいと思います。 
 
 
 
これからの時代に必要になるのは「コミュニティ」だと言われています。 
 
 
インターネットが発達し、人と人が直接会わずとも生活できるようになった今、生身の人間同士のつながりはかつてないほど薄くなってきています。 
 
 
折しも、コロナウイルスという、未知なる病原菌に世界中がさらされたことによって、生身の人間同士が接触、接近する機会は著しく失われてしまいました。 
 
 
ただその一方で、 SNS などのオンライン上のプラットフォームでは人類がかつて経験したことがなかった交流が生まれています。 
 
 
オンライン上では新しいプラットフォームが次々と誕生し【SHOWROOM】では現役のアイドルが、ライブ配信をして一般の方と交流を持っていますし、 【Clubhouse】では 音声のみのコミュニケーションという新たな サービスが提供されています。 
 
 

マズローの五段階欲求説

 
 
ここで少し人間の心理について考えてみましょう。 
 
 
アブラハム・ハロルド・マズローというアメリカの心理学者が提唱した、人間の欲求五段階説というものがあります。 
 
 
人間の根源的な欲望、欲求には5段階の階層があるという説です。 
 
 
これによると人間にはピラミッド上の序列で下から五つの階層に分かれた欲望があります。 
 
 
下から 
 
「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認の欲求」「自己実現の欲求」 
 
というもので、低次元の欲求が満たされることによりもう一つ上の欲求を持つというものです。 
 
 
ポイントは、人間の欲というのは下から順に満たして行かねばならないということです。 
 
 
寝ることや排泄すらまともにできない状態では、人との新しい温かい交流など求めることができない、そんな余裕はない、ということですね。 
 
 
現代の日本の社会においては、食べることに困ることはありませんし、寝る場所がなかったり 、常に生きる事において安全が脅かされることもありません。 
 
 
小学生がスマホを持ち、インターネット環境に接続できるインフラが整った日本では、人々の欲求はマズローの欲求の階層を上がっています。 
 
 
社会や特定の集団に所属したいという欲求、そして自分自身が認められたい他人から尊敬されたいという高次元の欲求を満たしたい と人々は望んでいるのです。 
 
 
このマズローの五段階欲求説における第3段階よりも上の欲求を満たすのに、必要となってくるのが「コミュニティ」です。 
 
 

コミュニティで求められる人物像

 
 
特定のある集団コミュニティにおいては、これからの時代、 グループ組織の中で求められる価値観や人的素質があると僕は考えています。 
 
 
これこそが、 
 
「恩送り」 
 
ができるコミュニティ、人材だと思うのです。 
 
 
「恩返し」という言葉は、よく知られています。 
 
 
 
日本では古くから「鶴の恩返し」という昔話があって、助けてもらったツルが人の姿に身を変えて、その時の恩を助けてくれた人に直接返すというものです。 
 
 
それに対し、「恩送り」という概念は少し違います。 
 
 
自らに対し、かつて助けてくれた人、好意を与えてくれた人がいた場合、その時の恩を直接与えてくれた人ではなく、その他の人に分け与えるというものです。 
 
 
かつて人に助けられた時よりも、今、余裕がある状態なのであればその時に受けた親切を、今困っている人に対し 今度はこちらからしてあげるということですね。 
 
 

「恩返し」と「恩送り」

 
 
僕は「恩返し」というのは非常に大切な考え方だと思います。 
 
 
これは個人的な考えになりますが「恩返し」と「恩送り」があった場合、できる状態、可能な場合であれば、優先的に「恩返し」をするべきだと思います。 
 
 
 
ただ純粋な親切でかつて助けてくれた人は、 
 
「直接自分に恩を返さなくても良い」 
 
と考えている場合も多いかと思います。 
 
 
 
「あなたの目の前で誰かが困っている時、あなたが手助けできる余裕があるのならば、今度はその人を助けてあげて欲しい。」 
 
 
このような考えで助けてくれた場合も多いのではないでしょうか。 
 
 
その時は、かつて自分が受けた恩を、次の世代、次の人に渡す。 
 
 
このようなあり方が、価値観として存在し、恩を送ってあげられる人々が所属しているコミュニティがこれからの世の中は求められている。 
 
 
 
かつての日本ではそのような世界が当たり前のように存在していました。 
 
 
 
江戸時代の、江戸の町では孤児が出た場合、町名主(まちなぬし)が全責任を持ち育て、町内の人全員で世話をして育てます 。 
 
 
火事多く、親を亡くしたみなしごも多かったのですが、その子は「町内全員が親」となって育てたんですね。 
 
 
優しい世界だと思います。 
 
 
僕たちはそのような粋で人情味あふれる日本人の末裔なんです。 
 
 
 
世の中はそうやって回ってきているんだと信じたいですね。 
 
 
それではまた。