青山健一の古着屋ガレージセール ラジオ
【YouTube】
【ポッドキャスト】(音声配信)
▼ Google Podcasts(グーグルポッドキャスト)
【動画】(静止画)
※ご都合の良い配信先をブックマークして頂くと、今後の配信をすぐに受け取ることができて便利です。
【Udemy】
▼ オンライン学習コース【Udemy】のプロフィールはこちら
===================
革のバッグに靴クリームを使うのはアリなのか?
店長青山です、
最近特に多いご相談の一つが
【革のバッグ】のお手入れ
についてです。
ある程度ご自身で革靴のお手入れなどをされている方に多いご質問なのですが
「革のバッグの補色や傷隠しを靴用クリームを使用して手入れしたいが、それでも大丈夫なのか?」
という事なんですね。
革製バッグのリペアや補修を行っている専門のお店に持っていくとクリーニングや補色、染め替えなど色々なサービスがあります。
ただ、サービスによっては簡単に一万円以上の価格がしてしまいます。
コストの面を考えると出来れば自分で革のバッグの補色なども行いたい所ですね。
普段、革靴のお手入れをご自身で行っている方でしたらなおさらそう感じられる事でしょう。
革のバッグのメンテナンス方法
しかし、結論を先に言うと
【バッグやお財布に靴用のクリームを使用されるのは止めておいた方が良い】
です。
実はバッグや財布に靴用クリームを使用すると、
【とてもきれいになる】
のです。
革が補色された上に今まで与えられていなかった油分などで保革されるので、見た目的にもとてもきれいになります。
栄養が革に入った事で潤いも蘇ります。革的に考えたらそれは良い事なのです。
では、どうして靴クリームをカバンやお財布に使用してはいけないのか?
それは
【 色移り】
するからです。
靴クリームというのはあくまでも、靴専用として考えられています。
バッグのように肩にかけてジャケットの上着とコスれる事や、お財布のようにポケットやカバンに入れることを想定していません。
なので、強くこすれたり、汗や雨に濡れて他の物との摩擦にあうという事になると
「 色が移る可能性がある 」
のです。
油分の強いクリームだとお洋服などが
「 油じみ 」
になる可能もあります。
ですので、
「 靴用クリームをバッグ等に使用するのは避けて下さい、」
というのが、メーカー側のスタンスなのです。
ちなみに、先日いらしたお客様でバッグのふちが色落ちしてきたのでコロンブスさんの
を塗って補色した、というお客様がいらっしゃいました。
そのバッグを見せてもらいましたが、確かにとてもきれいに補色されています。
が、これに関しては
確実に辞めた方が良い
かと思います。
革コバインキはとても素晴らしい靴のコバ用インクです。革靴のこばに使用する分にはお勧めいたします。
ですが、こちらの商品は着色するために水性の染料を使用しています。
店長青山の経験上、水に濡れてこすれるとかなりの確率で色が落ちてきますのでカバンに使用するのは辞めておかれたほうが無難です。
雨に濡れてこすれた時にジャケットや上着に色がつく可能性が高いと思われます。
参考にしてみて下さい。
レザーバッグの色落ち防止方法
では、バッグには一体何を使用してケアしたらいいのかというと
【M.モゥブレィ】
クリームエッセンシャル
です。
こちらのクリームは無色ですのでどんな色のレザーアイテムにも使用できます。
ガラスレザーやコードバンの革靴のみならず、バッグやお財布、ジャケットなどにも使用できる優れものです。
ただ、
「無色のクリームでは色のついた革のカバンには関係ないのではないか?」
という、疑問があるかもしれません。確かにその通りです。
では無色のクリームを使用する目的は何なのでしょうか?
保湿と保革がされると革は色のトーンが落ち着く
革は普段からクリームを使用したお手入れを行い、適切な栄養分を与える事で色落ちを防止する事ができます。
きちんと保湿され、適切な油分で保革されると革は色のトーンが落ち着くのです。
乾燥が進んだ革は色のトーンが薄くなって見えてきます。
子供の頃、冬場に外で遊んでいて手が乾燥し、皮膚がかさついて白っぽく見えた経験はありませんか?
そんなの時、ニベアのハンドクリームなどを塗るとカサカサした白さが落ち着きましたよね。革の小物類もそれと一緒です。
【M.モゥブレィ】
クリームエッセンシャル
こちらのクリームエッセンシャルはフランス製で少量でもかなり伸びてくれます。非常に使い勝手が良い上に一本あればお財布にもバックにもコードバンにもブライドルレザーにも使用できます。
一家に一本あったら絶対に損はしませんので是非、お勧めいたします。
ただこのクリームを塗っていても、革のアイテムを使用していれば経年変化で色が落ちてきてしまうのはどうしても避けられません。
バッグ等の色が剥げてしまってきた場合、できれば市販されている製品で自分で補色をしたい所ですね。
そんな時におススメするアイテムは2つあります。
色あせした革のカバンを補色する方法
まず、一つ目です。レノベイティングカラー補修クリームを使用します。
【SAPHIR】
レノベイティングカラー補修クリーム ※
こちらはスムースレザーの色の補色及び、傷の補修に使用できます。
このクリーム何がいいかというとまず、色のバリエーションが豊富です。
日本総代理店様のサイトで確認するとこのチューブタイプの物は現在、51色が展開されているようです。
更に、絵の具のように色を混ぜて使用できるので微妙な色合いも自分で創り出してどんな色の革製品にも対応できます。
※
以前は『~補修クリーム』という名前でしたがビンのタイプの物が発売されて現在は『レノベイティングカラー補修チューブ』と名前が変更になっています。
スムースレザーの革でしたら、バッグや靴などに限らず、ベルトやお財布、ジャケットやソファーなどどんなアイテムにも使用できます。
なので、良く使う色などが一本あるととても便利です。店長青山は黒を重宝しています。
レノベイティング補修クリームの塗り方
使い方としてはクリームを布や綿棒などで薄く延ばしながら、キズ部分をコーティングするようにかぶせて塗っていきます。
クリームと革の境目がわからないようにぼかしながら薄く伸ばしていくと綺麗に仕上がります。
コツとしては一回でベッタリと塗らずに、足りない場合は乾かしてから何回か重ねて塗る事です。
うすく、うすく丁寧に傷を隠すように塗っていきます。
きちんと乾かせば他に色移りする事もありませんのでバッグなどに使用しても安心です。
もし、塗った時に革と色のイメージが違うな、と思ったら慌てず
「クリームが乾く前」に
【M.モゥブレィ】
ステインリムーバー
などで拭き取ってもらえればやり直しも可能です。
伝え忘れていましたが傷を隠したい場所に補修クリームを塗る前には行っておくべきことがあります。
まず、その箇所の汚れやクリームなどを落としておく必要があるのです。
このステインリムーバーなどのクリーナーで革の汚れをきちんと落としておかないと、補修クリームを上手く塗ることができません。
仕上がりに差が付きますのでそういった意味でも、クリーナーを予め用意してから作業をする事をお勧めいたします。
そして、もう一つのおすすめ商品はこちらです。
【M.MOWBRAY】レザーコンシーラーは革の傷隠しに利用する
【M.モゥブレィ】
レザーコンシーラー
こちらは【M.モゥブレイ】が出しているフランス製のキズ補修クリームです。
コンシーラーの名の通り革を補色し傷を隠すことができます。
使用方法は先ほどのサフィールレノベイティング補修クリームと同じと考えて頂いて大丈夫です。
サフィールもこちらのレザーコンシーラーも補修クリームを塗り終わって乾かした後にこちらの
【M.モゥブレィ】
クリームエッセンシャル
を、上から縫ってあげる事で色馴染みが良くなり革の発色が良く綺麗に見えるようになります。
家などの外壁にペンキを塗った際には【クリア塗装】と言って透明な仕上げ材を塗る事があると思いますが、そのイメージです。
クリームエッセンシャルを上から塗る事で色落ちもしにくくなりますので、合わせて使用されることをお勧めいたします。
ただ、こちらはツヤ感のあるクリームですのでマットな仕上げの革のアイテムには向かないかもしれません。
用途に合わせてご利用下さい。
【M.モゥブレィ】のレザーコンシーラーに関しては当店は正規代理店ですので店舗で販売もしております。
その時、在庫にない色に関しては落とり寄せも可能ですので気軽にお声をおかけください。
それではまた!
●
【SAPHIR】
レノベイティングカラー補修クリーム
●
【M.モゥブレィ】
レザーコンシーラー